請求書の消費税の計算方法
2026年9月30日 更新
インボイス(適格請求書)の消費税は、1枚の請求書につき、税率(10%・8%)ごとの合計から1回だけ計算します。明細の1行ずつで消費税を出して足し合わせる書き方は認められていません(国税庁 インボイス Q&A(令和8年5月改訂)問57)。
計算のしかたは2通り
| もとにする金額 | 計算 |
|---|---|
| 税抜の合計 | 10%:合計 × 10/100 8%:合計 × 8/100 |
| 税込の合計 | 10%:合計 × 10/110 8%:合計 × 8/108 |
どちらの方法で計算してもかまいません(消費税法施行令 第70条の10)。1枚の請求書の中で、税抜の明細と税込の明細が混ざるときは、どちらかにそろえてから計算します(問59)。
計算の例
税抜の金額で書く場合
| 10%対象(税抜) | 60,000円 → 消費税 6,000円 |
| 8%対象(税抜) | 40,000円 → 消費税 3,200円 |
| 合計(税込) | 109,200円 |
税込の金額で書く場合
| 10%対象(税込) | 60,000円 × 10/110 = 5,454.5… → 5,454円(切り捨て) |
| 8%対象(税込) | 40,000円 × 8/108 = 2,962.9… → 2,962円(切り捨て) |
| 合計(税込) | 100,000円(うち消費税 8,416円) |
この例は、国税庁の Q&A の記載例と同じ数字です(問57)。
端数処理は、切り捨て・四捨五入・切り上げから選べる
1円未満の端数を切り捨てるか、四捨五入するか、切り上げるかは、事業者が決めてかまいません(問57)。一度決めたら、同じ方法を続けると分かりやすくなります。
明細ごとに計算すると、何が違う?
たとえば税抜 105円の品物を3つ売った場合、1つずつ消費税を出して切り捨てると 10円 × 3 = 30円ですが、合計 315円から出すと 31.5円 → 31円です。明細ごとに端数を処理すると、このように合計の消費税が変わってしまうため、インボイスでは1枚につき税率ごとに1回と決められています。
請求書は「総額表示」の対象?
消費税の課税事業者が、消費者に向けて前もって価格を表示するとき(値札・チラシ・Web サイトなど)は、税込価格の表示(総額表示)が義務です(免税事業者は、法律上この義務の対象から除かれています)。一方、見積書・契約書・請求書は総額表示の義務の対象ではありません(国税庁 No.6902・No.6902 の Q&A)。事業者どうしの取引の価格表示も、一般に対象外です(財務省 Q&A)。
ただし、広告や Web サイトに「見積りの例」として金額を載せる場合は、総額表示の対象になると注意されています(財務省 Q&A)。料金表を公開するときは税込で書きましょう。
源泉徴収がある場合
請求書で報酬と消費税をはっきり分けて書けば、源泉徴収は税抜きの報酬で計算できます(国税庁 No.2795、源泉徴収の計算と書き方)。
インボイスに登録していない場合
登録していない人の請求書はインボイスにはなりません。消費税相当額を書くときの注意はインボイスに登録していない人の請求書へ。
pencho では、明細を「税抜で入力」か「税込で入力」かを選べ、税率ごとの合計から消費税を1回だけ計算します。端数処理は、切り捨て・四捨五入・切り上げから選べます。
スマホで、その場で作って PDF で送れます。アプリ不要。作成とプレビューは登録なしで使えます。
消費税を自動で計算する関連するガイド
- インボイス(適格請求書)の書き方と記載事項
- 軽減税率(8%)と10%の分かれ目
- インボイスに登録していない人の請求書
- 売上が1,000万円を超えたら、消費税はいつから納める?
- 会社員が副業で請求書を出すとき
- 請求書を間違えたときの直し方
- PDF の領収書に収入印紙は必要?
- 請求書の源泉徴収の計算と書き方
- 源泉徴収される報酬・されない報酬
- 売上はいつの分にする?(12月の仕事を1月に請求したとき)
- 海外の取引先に請求するとき
- 請求書・領収書の保存期間と、PDF の保存のしかた
- 書き方ガイドの一覧へ
この記事は、pencho(運営:合同会社イマジネイティブ・アンダーバー)が、国税庁などの公開情報をもとにまとめた一般的な説明です。個別の取引の税務の判断は、税務署や税理士にご確認ください。