鍼灸院・整骨院・マッサージの領収書
2026年9月30日 更新
「この領収書は医療費控除に使えますか?」と聞かれることがあります。医療費控除の対象になるのは、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師による、治療のための施術の対価です。疲れを癒したり体調を整えたりするための施術は含まれません(国税庁 No.1122)。
医療費控除の対象になる施術・ならない施術
- 対象:有資格者(あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師)による治療のための施術
- 対象外:健康維持のためのマッサージやはり(国税庁 質疑応答事例)、疲れを癒す・体調を整えるための施術
- 法令(所得税法施行令207条)は、対象を上の資格を持つ人の施術に限っているので、資格を必要としない整体やリラクゼーションは対象外と読めます。
治療のためかどうかは施術の目的で決まるので、領収書に「医療費控除対象」と書いても、対象になるわけではありません。
患者さんは領収書を5年保存する
医療費控除を受ける人は、確定申告書に「医療費控除の明細書」を付け、領収書は自宅で5年間保存します。税務署から求められたら領収書を見せます(国税庁 No.1120・国税庁 確定申告特集)。マイナポータルとの連携では、はり・きゅうの施術費用や整骨院・接骨院の療養費などは取得できないことがあり、その分は領収書をもとに入力することになります。
領収書に書いておきたいこと
明細書には、医療を受けた人の名前、支払先の名前、支払った金額などを書きます。患者さんが明細書を作りやすいように、領収書には次のことを書いておきましょう。
- 患者さんの名前(宛名)
- 施術所の名前・住所・施術者の名前
- 支払った日と金額
- 保険の施術なら、一部負担金と保険外(自費)の金額の内訳
- 但し書き:「はり・きゅう施術代として」など
保険の施術の領収証と明細書(2026年7月からの扱い)
受領委任の取り扱いで保険の施術をしている場合、患者さんから一部負担金を受け取るときは、領収証を無償で渡すことが決められています。
- 柔道整復:領収証は、保険分の合計・一部負担金・保険外の金額の内訳が分かるものを標準の様式として無償で交付。明細書は、明細書を出せるレセプトコンピュータを置いている施術所では無償で交付し、2026年7月1日の施術分からは、施術のたびに交付するのが原則になりました(厚生労働省の通知)。
- あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう:2026年7月1日の施術分から、領収証と施術の内容の分かる明細書を無償で交付することになりました(厚生労働省の受領委任の取扱規程)。
収入印紙は要らない
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師がその業務で作る領収書は、「営業に関しない受取書」として扱われ、印紙税はかかりません(印紙税法基本通達 別表第一 第17号文書)。株式会社などが経営する施術所の場合は扱いが変わることがあるので、確かめておきましょう。
消費税
- 健康保険の療養費の支給に係る療養は、消費税が非課税です(消費税法 別表第二)。患者さんが払う一部負担金の部分も含まれます(消費税法基本通達 6-6-3)。
- 保険外(自費)の施術は、この非課税の一覧に当たらないので、原則として課税です。前々年の課税売上高が1,000万円以下でインボイスに登録していなければ、消費税の納税の義務はありません(売上が1,000万円を超えたら)。
pencho では、患者さんの名前を宛名にした領収書をスマホで作り、PDF で渡せます。明細ごとに税率を選べ、保険の部分は「非課税」を選べます。保険の療養費の請求(レセプト)や、厚生労働省の様式どおりの明細書の作成には対応していません。
この記事は一般的な説明です。保険の取り扱いは、厚生労働省や地方厚生局の最新の通知をご確認ください。
スマホで、その場で作って PDF で送れます。アプリ不要。作成とプレビューは登録なしで使えます。
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この記事は、pencho(運営:合同会社イマジネイティブ・アンダーバー)が、国税庁などの公開情報をもとにまとめた一般的な説明です。個別の取引の税務の判断は、税務署や税理士にご確認ください。