着手金・前払い・分割で請求するとき
2026年9月30日 更新
材料費や外注費が先にかかる仕事、期間の長い仕事では、着手金や前払いで代金の一部を先に受け取ると、手元のお金が足りなくなるのを防げます。前払いを受けられるかは契約で決めることで、フリーランス法にも前払いを一般に義務づける決まりはありません(フリーランス法)。
請求書の書き方の例(ご契約金額 300,000円・着手金30%)
| 請求 | 明細の例 |
|---|---|
| 1回目(契約時) | 着手金(Web サイト制作 ご契約金額 300,000円の30%) 90,000円 |
| 2回目(納品後) | 残金(ご契約金額 300,000円 − 着手金 90,000円(10/5 ご入金済み)) 210,000円 |
残金の請求書には、契約金額の総額と、すでに受け取った着手金を書いておくと、相手が支払い済みの額を確かめやすくなります。消費税は、それぞれの請求の金額に合わせて書きます。
前払いの請求書をインボイスとして出せる?
サービスを提供する前でも、インボイス(適格請求書)を交付することはできます。前払いの代金を請求する書類に必要な事項を書けば、それがインボイスになります。提供した時点で記載事項が変わった場合は、修正したインボイスを交付します(国税庁 インボイス Q&A(令和8年5月改訂)問39、請求書を間違えたときの直し方)。
売上に入れる時期
着手金や前払いを受け取っても、その時点ではまだ売上になりません。消費税も所得税も、原則として、物を引き渡した時やサービスの提供を終えた時が売上の時期です(国税庁 No.6165、消費税法基本通達 9-1-27、所得税基本通達 36-8)。お金を受け取ったか、請求したかは関係ありません(国税庁 No.2200)。
- 設計や技術指導などの技術的な仕事で、着手の費用に充てるために受け取る着手金は、あとで精算して返すものを除き、受け取った日の課税期間の売上にすることもできるとされています(消費税法基本通達 9-1-11)。
- 契約の内容によって扱いが変わることもあるので、迷うときは税務署や税理士に確かめましょう。年をまたぐ場合の考え方は売上はいつの分にする?へ。
段階ごとに請求する(分割)
「デザイン案の確定で30%、完成で70%」のように段階ごとに請求する場合は、それぞれの段階で何が終われば請求できるのかを、契約書や見積もりに書いておきます。段階ごとに作業を終えて金額を確定させて受け取る取り決めなら、段階ごとに売上を考えることもあるため、区切りをはっきりさせておくことが大切です(所得税基本通達 36-8)。
キャンセルされたら、着手金は?
途中で取りやめになった場合に着手金を返すのか、かかった作業分に充てるのかは、先に決めておきましょう(キャンセル料を請求するとき)。
領収書
着手金を受け取ったら、但し書きを「Web サイト制作の着手金として」とした領収書を渡せます(領収書の書き方)。
pencho では、着手金と残金の請求書を別々に作れます。残金の請求書は、差し引いた後の金額で1行にまとめ、明細の名前に着手金の額と入金日を書いてください(マイナスの金額の行は今のところ入れられません)。
この記事は一般的な説明です。売上の時期などで迷うときは、税務署や税理士にご相談ください。
スマホで、その場で作って PDF で送れます。アプリ不要。作成とプレビューは登録なしで使えます。
着手金の請求書を作る関連するガイド
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この記事は、pencho(運営:合同会社イマジネイティブ・アンダーバー)が、国税庁などの公開情報をもとにまとめた一般的な説明です。個別の取引の税務の判断は、税務署や税理士にご確認ください。